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東松山市松山町三丁目耕作放棄地実証ほ場の結果について
耕作放棄地再生利用緊急対策事業
1 実施主体
東松山市耕作放棄地対策協議会
2 事業地区名
東松山市松山町三丁目地区
3 実証内容
市民農園開設における知識やノウハウ等を得て、今後の市民農園開設の基礎資料とする
4 事業概要
所在地 | 東松山市松山町三丁目1179番1,1180番 |
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総面積 | 10,580平方メートル(2筆) |
解消年度 | 平成21から22年度 |
名称 | 松山町三丁目市民農園 |
総区画数 | 83区画 |
区画面積 | 1区画あたり30から200平方メートル |
年間利用料金 | 5,000円から20,000円 |
設備状況 | 井戸、駐車スペース、仮設トイレ、農機具収納倉庫、屋外掲示板 |
開設年月日 | 平成23年3月1日 |
管理・運営 | 埼玉中央農業協同組合 |
再生作業費 | 452万5,500円(国庫補助率100パーセント) |
その他整備費 | 197万5,302円(国庫補助率100パーセント) |
5結果・まとめ
市民農園を開設する場合、いつ、誰が、どこで、どのような形態で開設するかを検討し、関係部署(農政課、農業委員会、都市計画課等)との調整を密に行い、関係法令や埼玉県における市民農園の整備に関する基本方針等に基づき開設する必要があります。
なお、開設にあたっては、まず手順等を整備する必要があります。
場所の選定
松山町三丁目市民農園は、耕作放棄地再生利用緊急対策事業を活用し、耕作放棄地を解消して、市街地に近い場所での市民農園開設における知識やノウハウ等を得ることを目的としたため、この場所の選定となりました。
今後市民農園を開設する場合は、周辺の農地への影響等に留意しながら、事前アンケート調査等を実施し、近隣からの利用者が相当数見込まれる場所を選定する事が望ましいと考えます。規模(面積)に関しては、予想される利用者の数等を考慮して、必要以上に過大とならないよう注意することが大切です。
土地所有者との交渉
松山町三丁目市民農園は、土地所有者に事業の内容を説明し、理解していただき、農協が開設することを条件に、無償で借りることができました。
今後市や農協が開設する時は、農地を借りて開設することになるので、計画の段階から土地所有者と十分に協議し、理解を得られるように努める必要があります。
市民農園の設計
(1)区画の大きさ
松山町三丁目市民農園は、どの面積に人気があるかを検証するため、1区画あたりの面積を30平方メートルから200平方メートルとしました。30平方メートルと45平方メートルが比較的利用者に人気がありましたが、開設後アンケート調査でいろいろな区画が混在していることに良心的な回答がほとんどでした。
今後市民農園を開設する場合は、近隣住民を対象に事前アンケート調査等を実施し、利用者のニーズを把握することが重要であると考えます。
(2)施設整備
松山町三丁目市民農園は、駐車スペース、仮設トイレ、井戸、農機具収納倉庫、屋外掲示板を設置しました。
今後市民農園を開設する場合は、利用者としては、便利になるものはより多く整備してもらいたいと思いますので、実際には全体規模や周辺の施設状況を十分に考慮し検討していく必要があります。
また、配置については、全体規模、地形、道路との関係等を十分に考慮して設置する必要があります。
(3)管理・指導体制
松山町三丁目市民農園は、埼玉中央農協が管理・運営を行っており、管理人については月4回程度出勤して、作物の栽培等についての相談を受けたり、施設の管理を行っています。
今後市民農園を開設する場合は、利用者の遵守事項等を定めるとともに、巡回・指導体制を整備する必要があります。
(4)利用料金の設定
松山町三丁目市民農園は、埼玉中央農協で設定をし、区画面積に応じて5千円から2万円としました。
今後市民農園を開設する場合は、区画面積や施設の整備状況、管理人の有無、土地所有者に支払う使用料等を総合的に勘案して決定する必要があります。
開設手続き
松山町三丁目市民農園は、市民農園整備促進法に基づき開設したもので、市民農園区域指定や開設の認定手続き等を行いました。
今後市民農園を開設する場合は、誰が、どこで、どのような形態で開設するかを検討し、関係部署(農政課、農業委員会、都市計画課等)との調整を密に行い、関係法令や埼玉県における市民農園の整備に関する基本方針等に基づき開設手続きをする必要があります。
市民農園の整備
松山町三丁目市民農園は、区画割りや外周柵設置等を自前で行いました。
今後市民農園を開設する場合は、予算と相談をして、より良い市民農園を開設することが必要であると考えます。
利用者の募集・選考
松山町三丁目市民農園は、募集については、市内全域を対象に1月1日付けで募集チラシを回覧し、さらに松山地区を対象に4月1日付けで募集チラシを回覧しました。
また、市民農園利用者募集ポスターを市役所、総合会館、市民活動センター、埼玉中央農協支店、東松山農林振興センター他に掲示依頼をして、東松山農林振興センターによる記者発表も行い、利用者の選考については、埼玉中央農協が厳正なる抽選を行い決定しました。
今後市民農園を開設する場合は、募集については、広報紙への掲載や募集チラシの回覧、ホームページへの掲載、ポスターの掲示等により、より多くの方へ周知を図る必要があると考えます。
また、利用者の選考については、事前に利用者に対して選考方法を明確にし、公平かつ適正である必要があると考えます。
なお、令和4年3月31日をもって、松山町三丁目市民農園は閉園となりました。