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若宮八幡古墳
若宮八幡古墳
下唐子古墳群中の塚原支群の主墳として位置づけられている円墳です。直径34メートル、高さは4.5メートルあり、墳頂には八幡神社が建てられています。主体部は、胴張りを有する石室で砂質凝灰岩、凝灰岩による切石切組積みで構築され、羨道部、前室部、玄室からなる複室構造を持つ横穴式石室で、全長8.8メートル、玄室長4.28メートル、前室長2.55メートル、羨道長1.97メートルです。周溝については部分的に確認できるだけで、現在のところ把握できていません。この石室は江戸時代中期には開口されていたらしく、新編武蔵風土記に記載があります。石室内からの遺物は確認されていませんが、平成22・23年度の修復保存整備に伴う調査で、前室部から小札、鉄器、須恵器片等が確認されました。また周溝を推察される個所より人物埴輪片、器材埴輪片、円筒埴輪片が出土しており、古墳の築造年代は6世紀後半と考えられています。この古墳を中心に下唐子古墳群が形成されていましたが、大部分が壊されてしまい、林の中に数基を残すのみです。
所在地
石橋2240-1
指定年月日
昭和39年(1964年)3月27日(埼玉県指定文化財-史跡)