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農業も楽しめるまち!2人の移住就農者にインタビュー!

1 貧困をなくそう2 飢餓をゼロに4 質の高い教育をみんなに11 住み続けられるまちづくりを12 つくる責任 つかう責任17 パートナーシップで目標を達成しよう
ページID:0007830 更新日:2023年3月30日更新 印刷ページ表示

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就農者への支援に取り組んでいる東松山市では、専業でも兼業でもさまざまなスタイルで農業に関わりたい人へのサポートが充実しています。今回は2人の就農者に東松山市での生活や農業への取組についてインタビューしました。

 

実家の土地を活かして多品目栽培に挑む兼業農家

砂永英明(すながひであき)さんの写真

【プロフィール】

砂永英明(すながひであき)さん(55歳)
東松山市出身。京都大学経済学部卒業後、大阪府、北海道に移り住み、30歳を過ぎてから東松山市にUターン。近隣のゴルフ場に勤務するかたわら、兼業農家として生計を立てている。東松山市戦略作物研究会メンバー。

 

Uターンを決めたきっかけは?

父が銀行員だったことや幼少期を農村部で過ごしたこともあり、大学卒業後は農協系金融機関の全国組織でもある農林中央金庫に就職しました。

農業分野への融資業務を志すも中々自分の思うようにはいかず、3年で退職しました。その後北海道の牧場で働いたりもしましたが、30歳を過ぎた頃、親の年齢のことや長男であることの自覚もあり東松山市に戻りました。人生を左右するようなきっかけがあったわけではありませんが、地元へ戻るのは必然だったように思います。

 

東松山市での暮らしはいかがですか?

生まれてから大学入学まで東松山市で育ち、豊かな自然に囲まれて山や川で遊びながら育ちました。東松山市に戻ってきたときは独身でしたが、45歳で幸運にも家庭を持ち、今は妻と2人の子どもたちと豊かな自然に囲まれた環境でゆったりと暮らしています。春はタケノコ掘りやセリ摘み、夏は川遊びやホタル鑑賞、秋は柿や栗などの収穫、冬は薪ストーブの薪集めと季節ごとに里山の暮らしを楽しんでいます。仕事は隣町のカントリークラブでキャディーマスターとして勤務しており、休みの日や帰宅後の時間で農業に従事するスタイルです。たまに子どもたちも畑や庭先販売の手伝いをしてくれていて、自然の中で伸び伸び育ってくれたらいいなと思っています。

 

JA埼玉中央のトラックの写真
​JA埼玉中央が農作業に必要な肥料を自宅に届けてくれる

 

農業を始めたきっかけは?

現在55歳で9歳の息子と4歳の娘がおり、定年後の生活設計を考える必要がありました。そのような時、たまたま目にした広報紙で東松山市農業公社が新規就農を目指す人向けに農業塾を運営していることを知り、軽い気持ちで通ってみようかと思ったのがきっかけでした。本格的な就農は定年後と思っていましたが、週1回2年間農業塾に通っているうちに生産技術だけでなく土地の斡旋や農業機械の貸出など、いろいろなサポートも受けられることを知って、今から就農できるのではと思い始めました。また農業塾では、農業をしていく上で一番大事な人脈づくりという点で非常に手厚いサポートをしていただきました。

 

白いトウモロコシと男の子の写真
​東松山市では白いトウモロコシの栽培も盛ん

 

どのくらいの時間を農業にあてていますか?

仕事がある日は、帰宅後、夕方の時間を作業にあてています。基本的に4週8休のシフト制でフルタイムの正社員として勤務しています。朝も早く、トップのお客さんは午前6時頃からスタート。その1時間前には出勤しているので、夏は午前5時、冬だと午前6時出勤です。その代わり退社も早く定時だと夏は午後2時、冬だと午後3時には上がれます。退社後に農作業ができるのはメリットですが、もちろん兼業のデメリットもあります。農業には播種(はしゅ)、定植、防除、収穫それぞれの作業に適期というのがあり、また天候にも大きく左右されますが、それぞれの作業のタイミングに休みが合わないことの方が多く、また作業の時間が十分に取れないことへのもどかしさはありますね。

 

キャベツを見る砂川さんの写真
​限られた時間だが関係機関のアドバイスを受けながらさまざまな品目の栽培に取り組んでいる

 

今はどんな作物を栽培していますか?

年間を通じてさまざまな野菜を栽培する多品目栽培をしています。メインはトウモロコシ、キャベツ、ゴマ、ブロッコリーです。特に市の戦略作物となっている白いトウモロコシ「ハニーホワイト」は、甘みが強く人気があります。市場にはキャベツを、JA埼玉中央や東松山農産物直売所いなほてらすなどにはゴマやブロッコリーを出荷しています。またトウモロコシはこれら両方に出荷しているほか、庭先販売で近所の人たちや、職場のキャディーさんたちにも喜んでもらっています

 

兼業農家におすすめの作物は?

東松山市は日本一暑いまちとして有名な熊谷市に隣接し、夏は40度近くまで達する酷暑。冬は北西の季節風が吹き厳寒期にはマイナス10度に達する寒暖の差が激しい風土です。そのような気候を利用して、キャベツ、白菜、ブロッコリー、カリフラワーなどの栽培が盛んですが、兼業農家におすすめなのはゴマです。

東松山市農業公社では、数年前からゴマの生産に力を入れており、「東松山ごまプロジェクト」が進行中です。ゴマは栄養に富みいろいろな料理に使用できる魅力的な食材です。東松山市農業公社では生産に関するアドバイスもさることながら、収穫後の精製工程でのサポートを受けられるので、農家としては非常にありがたいです。また精製後は長期保存が可能で、賞味期限も1年間と長く、少量ずつ出荷することができ、兼業農家には向いている作物だと思います。しかしなんといっても美味しくて栄養価が高く、そして高付加価値商品であるゴマ自体の魅力が、おすすめする一番の理由です。

 

ブランド胡麻の写真
​東松山市が取り組んでいるブランドゴマはヘルシーな食材として注目を集めている

 

農業を目指す方へのアドバイスは?

東松山市では、東松山市農業公社、東松山農林振興センター、JAといったさまざまな組織のサポート体制が整っており、新規就農者にとっては非常に就農しやすい環境だと思います。また先輩農家たちも非常に勉強熱心で私より若い先輩たちが熱い気持ちで農業に取り組んでおり、みなさん親切で細かく丁寧に指導してくれるので大変助かっています。東松山市の農業はまだまだ発展途上だと思いますが、行政やJAの手厚いサポート体制と、若くて活力ある先輩農家さんのエネルギーのおかげで、将来的に一大産地に成長していくかもしれないという夢を持てる土地だと思います。農業が好きで移住に興味のある方はぜひ、東松山市を候補の一つとしてご検討してみてはいかがでしょうか?

一緒に農業始めましょう!心からお待ちしています!!

 

自分のペースで農業ライフ|オリジナル品種で起業した専業梨農家

松山健吾さんの写真

【プロフィール】

松山健吾(まつやまけんご)さん(30歳)
埼玉県比企郡小川町より東松山市へ移住。東松山市の農業塾梨コースから農業経営塾を経て、2019(令和元)年に直売中心の梨農家になる。市内で農業を営む若手農業者団体「東松山農業者会NEXT」に所属。

 

農業を始めたきっかけは?

大学を卒業してから就農する予定で、最初は北海道で農業に携わるつもりで富良野市へ。JAふらのでは農作業ヘルパーを募集していて、春から秋まで住み込みで農業に携わりました。ここで農業とはどんなものかを知りましたね。冬に一旦地元に戻り、知人から東松山市の梨畑の後継者を育てる「農業塾梨コース」の話を聞きました。参加してみた農業塾を通して、本格的に梨栽培をやってみたくなり東松山市に引っ越しました。月に2回程度の農業塾を1年間、その後、農業経営塾で2年間の講習を受け就農。トータル3年間の研修期間で地域の人たちと知り合え、関わる時間があったのが貴重な体験でした。農家は周りの人たちとのいろいろな関わりがでてくるので、就農前から準備ができたことと技術指導を受けられたことが自信になりました。また、就農支援として国からの補助金が支給されたのもありがたかったです。

 

梨の剪定をする松山さんの写真
​梨の栽培では剪定も重要な作業。寒暖差のある東松山市で厳しい寒さの時期に行われる

 

栽培のスケジュールを教えてください

収穫時期が限られている梨とはいえ、年間を通してさまざまな作業があります。11月から3月いっぱいまでが剪定(せんてい)という作業です。枝を切って形を整えて、来年以降の木の形を作ります。4月から6月までは花粉づけをして摘果をし、8月から10月までが収穫になります。7月の閑散期でも天候の都合で気の抜けない日が続きますので、休みはほぼないくらい。雨の日と疲れた日以外は畑にいることが多いです。自分のペースと方法で農業を営むことができています。

 

かごに入っている梨の写真
​収穫期には傷つけないよう丁寧に多くの品種を出荷している

 

どんな品種を栽培していますか

「幸水」「豊水」「新高」をはじめ、埼玉県のオリジナル品種「彩玉」などが、栽培しているメインの品種です。昔から知っている人が多い「幸水」「豊水」は人気ですが、個人的には大玉でジューシー、糖度の高い「彩玉」がおすすめ。庭先販売ではお客さんから「彩玉がおいしかった」と感想を聞くこともあり、自信をもって栽培しています。梨以外では埼玉県の特産「のらぼう菜」も育てています。

 

梨栽培へのこだわりは?

手間をかけた分だけ、味、食感、形などがしっかり仕上がります。大変なことは天候ですね。雨が少ないと実が大きくならなかったり、気温が40度を超えると品種によっては葉っぱが焼けてしまって、その後の成長が鈍くなることもあります。また、まだ経験したことはありませんが、ひょうが降ったら実がぼろぼろになって商品にならなくなります。東松山市はひょう被害も少なく安定していますが、それでも天候が一番気になります。

 

幸水の写真
​定番の品種「幸水」は味も食感も秀逸。果肉が柔らかいのが特徴

 

これから梨農家になりたい人へのアドバイスは?

梨栽培は初期投資がかかりすぎるのと、実を付けるまでに時間がかかるので、就農するためには準備と根気が必要です。ある程度の資金をためて、じっくり地域の方とコミュニケーションをとるのが大事。地域に貢献しながら情報収集すれば活路は見出せるかもしれません。そのために農業塾や農業経営塾は初めの一歩として有効ですし、就農する場合の補助金も積極的に活用するとよいと思います。それと、専業農家においては家族のサポートが重要です。私も母と姉弟と協力して畑作業をしています。おいしい梨を栽培するだけでなく、数年後、埼玉県オリジナル品種「彩玉」狩りのできる観光農園を目指していますので、同じ志のある就農希望者がいましたら一緒にがんばりましょう。

 

地元の農家から直送された新鮮な野菜や果物を手に入れよう

店内の写真
​旬の食材がずらりと並ぶ広々とした店内

 

東松山農産物直売所いなほてらすでは、今回紹介した就農者をはじめ、地元の農家が作る新鮮な野菜や加工品を購入できます。天井の高い開放的な店内にはフードコートも併設。東松山市の安心安全な「食」を発信しています。

 

 
電話 0493-24-3157
住所 東松山市下青鳥714-1
交通 車:関越自動車道東松山ICから5分
バス:東武東上線東松山駅から東武バス川越駅行きで3分、東松山保健所下車、徒歩20分
時間 午前9時30分から午後4時(当面の間)
定休日 第2木曜日(祝日の場合は営業)
駐車場 136台
公式サイト https://ja-sc.or.jp/higashi-matsuyama/<外部リンク>

TABETEレスキュー直売所|食品ロス削減を目指す取組

TABETEレスキュー直売所の写真
東松山農産物直売所いなほてらすで売れ残った農産物は、夕方、その日のうちに輸送し池袋駅で直売されている

 

JA埼玉中央管内にある5つの直売所で売れ残ってしまった農産物を、東武東上線で輸送し池袋駅で販売する取組です。食品ロスの削減、農業者の収益向上なども見込まれ注目されています。

 

 
電話 0493-21-1400(東松山市 環境産業部 農政課)
販売場所 東武東上線池袋駅南口改札 券売機前
時間 午後6時30分から午後8時30分頃(月曜日・水曜日・金曜日)
公式サイト /soshiki/16/1473.html 

 

※掲載の内容は2023(令和5)年2月取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、おでかけの際は事前にご確認ください。