特徴
サメのからだのうち、歯以外の部分は柔らかい組織と軟骨でできているため、普通化石として残りません。ところが歯は、光沢のある最も硬いエナメル質の歯冠と、象牙質の歯根でできているため化石として残りやすいのです。サメの歯の化石がたくさんみられるそのほかの理由としては、サメは一生のあいだにたくさんの歯が生え換わるためです。

- Odontaspididae(オドンタスピダエ) gen.et sp.indet. (絶滅)
最もよくみつかる種類。ほとんどが歯冠のみで、歯冠の断面は円形から楕円形、唇側面は少しふくらみ、舌側面は大きくふくらむ。どちらも表面は滑らかで二つの面を分けるシャープな切縁がある。
- Carcharodon(カルカロドン) megalodon(メガロドン) (絶滅)
史上最大の肉食性サメで、体長は最大で16メートルと推定されている。歯冠の切縁には細かい鋸歯が整然と並び、この化石は歯根まで完全に残っていれば、高さ約12センチメートルになったと推定される。歯冠やその一部分が見つかる。
- Paleoparadoxia(パレオパラドキシア) sp. (絶滅)
日本、北アメリカ北太平洋沿岸に分布していた哺乳類。体長は約2メートルで束柱類に属する。非常に珍しい種類であり、ここではごくまれに歯が見つかる。

転載
1) 埼玉県東松山市葛袋地区化石調査報告書
2) 探そう!葛袋の1500万年前のサメの歯化石 東松山の化石図鑑