物見山(標高135メートル)は、比企丘陵の最高峰です。伝説によれば、坂上田村麻呂が東征のとき、この山に登り、四囲を眺めたことによる山名といわれています。また、このとき北方の雪解沢にひそむ悪竜を退治したともいわれています。この山は、俗に九十九峰四十八谷と称し、丘陵は波涛のように起伏しています。山腹には岩殿観音をまつる正法寺があり、境内には巨木の銀杏、
スギ、ヒノキなどがそびえています。山頂に立てば、遠くは箱根、足利、大山、富士山、秩父、信越、上野、下野、常陸の諸山から東京湾まで望むことができるといわれています。
岩殿1221ほか
大正11年(1922年)3月29日(埼玉県指定文化財―名勝)