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カテドラル(1937年)
ロダンがフランスの「カテドラル」の中で、ランスの寺を「跪いて祈る女」と云っているのは、勿論君は知っている。僕がはじめてランスの寺で受けた感動は、後年ギリシアのシシリアで受けたものと同質である。春の小雨の降る日、細い道に入って右にまがったら、不意に目の前に、雲の流れる濡れた空の下に、膝を折り、胸を張り、合掌し天を仰いで若い女が祈っていた。ランスのカテドラルが…。 (作者)