心臓病による死亡の多くは、病院の外で突然起こります。
心停止から3分で脳障害が始まるとされ、心停止から1分ごとに救命率は7%~10%さがります。
一方、救急車の平均到着時間は8分30秒といわれています。その8分30秒の間にできることがあります。それが、心肺蘇生法です。
一般市民の方による「迅速な救急通報」、「心肺蘇生法」と「AED」は、救急隊や医療機関での処置と比べて、心停止患者の救命、社会復帰により大きく貢献するといわれています。
救命の為にはその場に居合わせた人の心肺蘇生が不可欠なのです。
心臓や呼吸が止まってしまった人に対して、胸骨圧迫と人工呼吸によって、止まってしまった心臓と呼吸の動きを助ける方法です。
心臓が突然止まる原因として、心臓が"ブルブル"とケイレンする心室細動という不整脈によって生じることがあります。その場合、早期に電気ショックを与えて心臓のケイレンを取り除くことが必要になります。
AED(自動体外式除細動器)は、不整脈を診断して電気ショックが必要かどうかを判断してくれ、音声メッセージで指示してくれるため、一般市民も使用できます。
電気ショックが1分遅れると救命率が10%低下します。ただし、居合わせた人の心肺蘇生があると、低下は3 ~ 4%にとどまるとされます。(注)AEDは、心臓のケイレンを取り除くための機器であり、心肺蘇生法の代替ではないため、心肺蘇生法とAEDを組合せて行うことが重要になります。
日本医師会の救急蘇生法サイトから「心肺蘇生法の手順」「子どもの一次救命処置」「気道異物除去の手順」をご覧いただけます。