東松山市耕作放棄地対策協議会
東松山市大谷地区
傾斜地でどのような作物の作付が有効か
再生作業と栽培管理を組み合わせた経費の検証をする
所在地 | 東松山市大字大谷4921番地外8筆 |
総面積 | 8,014平方メートル |
解消年度 | 平成21年度 |
植付本数 | ぽろたん300本、利平30本 |
掲示板 | 屋外掲示板1枚 |
実証期間 | 平成22年2月1日から平成25年3月31日 |
管理・運営 | 株式会社 大おか農園 |
再生作業費 | 420万円(国庫補助率100パーセント) |
管理作業等 | 395万9,124円(国庫補助率100パーセント) |
3年間の栗樹木管理を行った結果として、成果物について平成22年度・23年度は、植付けたばかりのため、収穫はできませんでした。平成24年度は苗木もしっかりしてきたので、多少は収穫できると期待しましたが、夏のまれに見る猛暑と、雨不足による日照りにあい、実証圃は傾斜地で土壌が乾いてしまい、実は大きくならず収穫には至りませんでした。
傾斜地では、ぽろたんについては、多品種に比較して成長が遅く、実をつけるのも遅い傾向が見られます。
また、雑草対策に使用したナギナタガヤについては、駆除しきれなかった篠が出たため、思ったほど効果が認められませんでした。
ぽろたんは、傾斜地を利用しての作付は推奨できるものではなく、最下部の比較的平らな部分も、水田跡で水はけが悪く、適していないことが判りました。
このようなことから、当該地においては栗の栽培、特にぽろたんは、育成状況を調べた結果全般に生育が遅れており、傾斜地上部ではある程度育成が良いが、下部においては良くありません。
このことから、傾斜地であるが、水はけが悪いことが原因と考えられ、ぽろたんの栽培については適さないことが裏付けられました。
しかも、良い表土が薄いため、夏季に晴天が続くと乾いて干ばつ状態になり枯れやすく、新品種であるぽろたんは、県の推奨銘柄ですが、他の品種と比較すると生育がゆっくりであるため肥沃な土地に栽培するのが好ましいと思われます。
以上により、大岡地区のような傾斜地で栗栽培を行うのであれば、通常栽培されている品種を植えるのが良いと考察されます。
傾斜地であり、灌木や篠竹等が繁茂しています。
また、基盤整備がされておらず、農道が狭く、大型農業用機械が利用しにくい状況です。
東松山市は比企丘陵の東端に位置し、小区画の農地が多く、また農地と宅地が混在していることから、機械化の必要もなく、農薬の使用も少ない等、管理に大きな手間のかからない「栗」の生産を拡大し、農地化することを考えています。
また、栗は皮をむくことに手間がかかり、需要が拡大しないことが課題でしたが、皮を容易にむくことができる「ぽろたん」が広まってきています。
なお、市では、これを輸入で扱っていた洋菓子の材料の代替えとして活用することによる特産品づくりとして考えています。
深耕が不可能な遺跡埋包地での再生事業であり、最低限の費用、労力で農地復元するための実証作業と位置付け、栗の苗木を植栽する場所のみ篠竹の根を除根する方法と、篠竹の根を全て抜根する方法とを比較します。
当該地での実証データを集積することで、栗による耕作放棄地の解消が可能であることを示すことができ、また、大型農業用機械が入りにくい場所での解消方法の手本とすることができます。
(1)栗については、最低5メートルの植栽間隔が必要であり、野菜等と比較して大きな面積が必要です。
(2)荒廃状態の一番ひどい農地を選択した面積であり、この部分は展示圃として解消する以外になく、この部分の利用により、隣接耕作放棄地の利用が可能になります。
(3)4ヘクタール以上連たんしている耕作放棄地ですが、篠竹が高密度で繁茂していることから、通常では誰も利用しない箇所であり、隣接した「篠藪」を残しても日照に悪影響を与えるとともに、篠竹の根が侵入することにより展示ほ場が維持不可能です。
なお、小規模で展示ほ場を開設した場合にも、隣接した「篠藪」の管理が必要となります。
(4) 当該農地を同一の農業生産法人が管理します。
深耕が不可能な遺跡埋包地での再生作業であり、最低限の費用、労力で農地復元するための実証作業と位置付け、栗の苗木を植栽する場合のみ篠竹の根を除去するため、当該地での実証データを集積することで、栗による耕作放棄地解消の効率的な耕作を示すことができます。
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